ベンチプレスで肩を痛めない方法と、痛めてしまった時の対処法。
ベンチプレスは重さに拘りたい方が多い種目ですよね。
ベンチプレスは○○キロ!
なんてトレーニングをしている人の間では、一種のステータスにもなっているような感じですよね。
僕も大学生の時、初めて100キロを挙げた時はとても嬉しかったのを憶えています。
しかし、とにかく重いものを挙げようと思うあまり、無理をして体を痛めてしまう事が良くあります。
ベンチプレスは肩に負担が強い種目です。
実際に痛めている方はとても多く、トレーニングを頑張っている方は一度は経験されているのではないでしょうか。
今回のブログはベンチプレスで肩を痛めてしまう原因とその予防法、痛めてしまった時の対処法をお話します。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その1
肩甲骨のポジション
ベンチプレスは正確なフォームで行っていても肩を痛める可能性のある、肩への負担が大きい種目です。
特に多いのが肩関節の前面。
これは肩甲骨のポジションがとても大きく影響します。
元々、肩甲骨は前に傾いて肋骨に乗っている状態です。
上の絵の左側を前とすると、45度ほど前に傾いた状態が自然な状態です。
シャフトを握ってラックから外した時、肩甲骨はほぼ、このポジションにあります。
ここからゆっくりシャフトを胸に降ろして行くに従って、肩甲骨は内転と言って背骨に向かって近づいていきます。
この時、しっかりと肩甲骨が内転されれば、肩関節前面のストレスは少なくて済みます。
しかし、肩甲骨の内転が不十分のままだと、過剰に肩関節の前面が伸ばされ、損傷に繋がってしまいます。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その2
インピンジメント症候群
ベンチプレス中に肩の痛みが生じる主な原因の一つとしてインピンジメント症候群(肩峰下インピンジメント)が挙げられます。
この症状は、肩の腱板や滑液包が肩峰(肩の骨)と上腕骨の間で挟まれ、炎症や痛みが発生する状態を指します。
特にベンチプレスのような動きでは、肩関節に負荷がかかるため、痛みが生じやすくなります。
特にその1のように肩甲骨の内転が不十分で肘の水平外転が強すぎるフォームは、肩峰下の空間を狭め、インピンジメントを引き起こすリスクが高まります。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その3
左右の筋力差
筋力の左右差が原因でベンチプレスで肩を痛めてしまう事もあります。
特にスポーツで片方の腕を偏って使う競技(野球、テニス、バドミントン、陸上投擲など)は、どうしても筋力差が左右で違ってきます。
筋力の左右差が顕著だと、左右で均等に支えるベンチプレスではどちらかに負担が掛かるため、痛めてしまう確率が高くなります。
この場合、弱い方を痛めてしまうと言うわけでは必ずしもありません。
バーベルの挙上時、左右がどちらかに傾いてしまうケースがありますが、これは弱い方に傾いているというわけでは必ずしもありません。
弱い方は先に挙げてしまい、強い方に強い負荷を掛けて挙げる、という事を無意識に行っている事もあります。
こうなると強い方は耐えられる負荷の上限を超えてしまい、怪我をしてしまいます。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その4
重量設定
初心者や過信しがちなトレーニーがよくやるミスとして、無理な重量設定があります。自分の筋力や体力を超える重量を扱うと、フォームが崩れるだけでなく、肩や他の関節に過度なストレスがかかります。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その5
ウオームアップ不足
適切なウォームアップを行わずに高重量を扱うと、肩関節や周辺の筋肉が急な負荷に耐えられず、怪我につながる可能性があります。
後述する痛めないために行うエクササイズをしっかりとウオームアップとして行えば、ベンチプレスへの準備は万端になります。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その6
肩の可動域不足
肩の可動域が十分でない状態でベンチプレスを行うと、動作中に無理な負荷がかかり、肩を痛める原因となります。特に胸筋や肩甲骨周辺の柔軟性が不足している場合、リスクが高まります。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その7
過去に肩を怪我したことがある
肩関節は一度怪我をすると再発しやすい部位です。過去に脱臼や腱板損傷などの経験がある場合、慎重なトレーニングが求められます。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その8
関節が柔らかすぎる
関節は硬いのも良くありませんが、過度に柔らかいことも安定性が不足し、肩関節へのストレスが増加します。特に関節弛緩性のある人は、フォームの維持と適切な重量設定が重要です。
ベンチプレスで肩を痛めてしまう原因その9
姿勢が悪い
日常生活で猫背や巻き肩の状態が続いていると、肩甲骨の動きが制限され、ベンチプレス中に肩関節に不自然な負担がかかります。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その①
ベンチプレスで肩を痛めないためにはまず、前述した肩甲骨のポジションがしっかりと内転され、肩関節前面が過剰に伸ばされない事が前提になります。
元々、肩の関節の可動域、特に外旋の可動域が少ない人は前面が硬い傾向にあるため、負担が強く痛め易くなってしまいます。
しっかりと肩甲骨を内転させて背骨に近づけて、
こうすることで肩関節前面は過剰に伸ばされる事無く、無理のない範囲での伸長に収まります。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その②
肩甲骨の内転と言ってもなかなか困難な方もいます。
その改善方法としてはやはり、まずは肩甲骨の可動域を大きくしなければなりません。
やり方としてはまず、肩甲骨体操で肩甲骨周りをほぐします。
指先を肘を曲げて肩に触れながら、肘を前後に大きく回します。
こうする事で肩甲骨を中心に、上肢が大きく動きます。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その③
次は内転動作の改善です。
これは、floor angel と言うエクササイズが良いでしょう。
うつ伏せに寝て、顎を引き、手を浮かして上下に動かします。
しっかりと肩甲骨の内転を維持して全ての動作を行います。
これを10回繰り返します。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その④
肩甲骨の動きが乏しい方は、胸椎のモビリティが少ない方が多いです。
胸椎の伸展を拡大して、筋肉で支えられている肩甲骨が動くスペースを作ってあげる必要があります。
胸椎の伸展拡大に効果のある運動は、こんなものが良いでしょう。
中級者以上の方向けにベンチプレスの前にプレトレーニングとして、ラットプルダウンとプルオーバーを行う事もお勧めします。
肩甲骨周り、広背筋を刺激しておくことで、実際の挙上時に背中の筋肉の稼働率を上げることが出来ます。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その⑤
最後は肩の関節そのもののトレーニングです。
肩の関節は安定性を関節包、靭帯、筋肉に委ねており、可動域が大きい分、安定性に関してはとても脆弱な関節です。
ベンチプレスのような肩に負担のかかる種目を行うには、このような肩回りの筋肉を、
しっかりと稼働させ、肩の関節をがっちり安定させる必要があります。
200キロを挙げるようなリフターでもこの筋肉が弱いという事も珍しくなく、トレーニングの中でも軽視しがちな部分ですが、この筋肉の強化無しに安全なリフティングはあり得ません。
重い負荷は必要なく、この動画でやっている運動でも十分効果が高いので、これもベンチプレス前に行う事を強くお勧めします。
ベンチプレスで肩を痛めない方法 その⑥
最後は弱い方の肩を強化する方法です。
アウターも大切ですが先ほどと同じように、インナーマッスルから強化していかないと左右差は解消しません。
このような感じで行います。
ベンチプレスで肩を痛めてしまった時の対処法
肩の前面が過剰に伸ばされて痛くなってしまったらまず、ストレスをかけないように肩の伸展を避ける事が大切です。
ベンチプレス中に痛みを感じたら直ぐに中止して、それ以降も肩の負担が強いトレーニングは避けたほうが良いでしょう。
良く、「痛いな~」と言いながら肩をグルグル回す人がいますが、これは害はあっても肩に良い事は一つもありません。
肩の前面が痛いという事は、この絵のような、
上腕二頭筋長頭腱、肩関節包前面が過剰に伸ばされた可能性が高くなります。
腱や関節包は一度伸びてしまうと、元の通り縮む事はありません。
このまま痛みを我慢して腱や靭帯に負担をかけ続けていると、擦り切れてボロボロになり、ある日突然に切れてしまう事もあり得ます。
こちらが上腕二頭筋長頭腱が切れてしまった腕の画像です。
この画像のように上腕二頭筋の盛り上がりが、腱が切れたことによって垂れ下がり、筋腹が小高く膨らんでしまっているのが確認できます。
まずは無理をせず、強い負担を掛けないことが大切です。
日常生活で気を付ける事は、
①痛みを伴う動作は避ける。
②痛い側を下にして横にならない。
③手をクッションなどに乗せて休ませる。
などです。
シップは気休めになるだけで、治るわけではありません。
肩の臨床が多い治療院で速やかに適切な治療を受け、痛みが落ち着いたらいきなりベンチプレスを行うのではなく、先述した肩周囲筋のトレーニング、肩甲骨周りのトレーニングを十分行って、軽い重量から慣らしていきます。
佐々木接骨院でできる肩の施術
佐々木接骨院では、ベンチプレスで肩を痛めた方に対し、以下の施術を行っています。
1. エコーによる画像検査
エコーを用いて肩の内部の状態を詳細に確認します。腱板の損傷や関節の炎症などをリアルタイムで観察できるため、適切な施術計画を立てることが可能です。
2. 微弱電流治療
微弱電流を用いて肩の痛みや炎症を緩和します。この治療法は、細胞の修復を促進し、自然治癒力を高める効果があります。急性期の痛みや腫れを抑えるのに適しています。
3. ハイチャージ療法
ハイチャージ療法は、高電位エネルギーを利用して細胞のミトコンドリアを活性化し、損傷組織の修復を早めます。これにより、早期の復帰が可能になります。
4. 徒手療法
肩関節の動きや筋肉の状態を手技で整える徒手療法を行います。関節の可動域を広げたり、筋肉の緊張を改善したりすることで、痛みの軽減と機能回復を目指します。
5. リハビリテーション
痛みが軽減した後は、肩の機能を回復させるためのリハビリテーションを行います。個々の症状に合わせたエクササイズを指導し、再発防止とパフォーマンス向上をサポートします。
佐々木接骨院では、これらの施術を組み合わせ、一人ひとりに最適な治療プランを提供しています。ベンチプレスで肩を痛めてお困りの方は、ぜひご相談ください。
まとめ
肩の痛みは放っておくと、この先ずっと悩まされてしまう可能性がとても高いです。
痛めないようにしっかりとウオーミングアップを行い、正しいフォームでリフティングを行ってください。
フォームの修正や適切なトレーニング計画を立てることで、痛みを軽減し安全にトレーニングを継続することができます。
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