テニス肘(上腕骨外側上顆炎)とは?肘の外側がピリッと痛い原因と改善方法を解説

コップを持ち上げる、フライパンを持つ、パソコンのマウスを操作する、ドアノブを回す…。
このような何気ない動作で肘の外側に「ピリッ」とした痛みを感じることはありませんか?

その症状はテニス肘(上腕骨外側上顆炎)かもしれません。
名前に「テニス」と付いていますが、実際にはテニスをしていない方にも非常に多くみられる疾患です。デスクワーク、家事、育児、仕事で腕を酷使する方にもよく起こります。
テニス肘とは?
テニス肘は、肘の外側にある骨(外側上顆)に付着する手首を反らす筋肉の腱に繰り返し負担がかかることで起こる障害です。
特に負担を受けやすいのが
短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん:Extensor Carpi Radialis Brevis:ECRB)
という筋肉です。
この筋肉は手首を持ち上げたり、物をしっかり握ったりする際に働きます。
負担が繰り返されることで腱に微細な損傷が生じ、炎症だけでなく、腱の変性(腱症)が起こることも分かっています。
このような動作で負担がかかります
テニス肘はスポーツだけではありません。
次のような動作を繰り返すことで発症しやすくなります。
- パソコンのマウス操作
- キーボード入力
- 重いフライパンを振る
- 掃除機をかける
- ペットボトルのキャップを開ける
- 荷物を持つ
- ドライバーや工具を使う
- テニスのバックハンド
- ゴルフやバドミントン
- 筋力トレーニングで強く握る動作
「握る」「持ち上げる」「手首を反らす」動作の積み重ねが原因となることが多いのです。
放置すると難治性になることも
初期は「少し痛いだけ」と軽く考えてしまう方が少なくありません。
しかし無理を続けると腱の変性が進み、
- 数か月以上痛みが続く
- 物を持つだけで痛い
- 夜間も痛む
- 握力が低下する
など、慢性化してしまうことがあります。
慢性化したテニス肘は改善まで時間がかかるため、早めの対処が非常に重要です。
自宅でできるセルフチェック「フィンガーエクステンションテスト」
「テニス肘かもしれない」と思ったら、自宅で簡単にできるセルフチェックがあります。
フィンガーエクステンションテスト(Middle Finger Extension Test)
① 肘をまっすぐ伸ばします。
② 指を1本ずつ反らせる(持ち上げる)ように力を入れます。
③ 反対の手で指先を押さえ、反らす動きに抵抗をかけます。
親指から小指まで順番に行い、中指(第3指)を反らしたときに肘の外側に「ピリッ」とした痛みが出る場合は、テニス肘が疑われます。
これは、中指を反らすことで短橈側手根伸筋(ECRB)に負荷がかかり、傷んだ腱が刺激されるためです。
注意点
このテストはあくまでもセルフチェックです。
- 強い痛みを無理に誘発しない
- 痛みが続く場合は繰り返さない
- テストが陽性でもテニス肘以外の疾患の可能性もある
そのため、正確な診断には専門的な評価が重要です。
痛みを感じたときの対処法3つ
① 痛みが出る動作を減らす
まずは負担を減らすことが第一です。
痛みを我慢して使い続けると腱へのダメージが蓄積し、治癒まで長引く可能性があります。
完全に動かさないのではなく、痛みが強く出る動作を一時的に控えましょう。
② アイシングを行う
痛みが強い時期には10〜15分程度のアイシングが有効な場合があります。
特に使い過ぎた直後は炎症や痛みを抑える助けになります。
ただし慢性化している場合は、冷やすだけでは改善しないことも多いため、状態に合わせた対応が必要です。
③ 早めに専門的な施術を受ける
痛みが数週間続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、早めに専門家へ相談しましょう。
当院では、
- エコーによる状態の確認
- 微弱電流(エレサス)による組織修復の促進
- 手技療法
- ストレッチ
- 運動療法・再発予防トレーニング
を組み合わせ、一人ひとりの症状に合わせた施術を行っています。
原因となる身体の使い方まで改善することで、再発しにくい肘を目指します。
テニス肘を改善させるストレッチ
方法
① 肘を完全に伸ばします。
肘を曲げたままでは十分に筋肉が伸びないため、できるだけ伸ばした状態で行います。
② 手のひらを下に向けます(前腕を回内)。
③ 手首をゆっくり掌側(手のひら側)へ曲げます。
④ 中指を反対の手でつかみ、さらに軽く手のひら側へ曲げます。
中指を屈曲方向へ誘導することで、短橈側手根伸筋により集中的な伸張刺激を与えられます。

⑤ 肘の外側から前腕に心地よい伸びを感じる位置で20〜30秒保持します。
これを3〜5回繰り返しましょう。
ポイント
- 痛みは「気持ちよく伸びる程度」で止める
- 強い痛みが出るほど無理に伸ばさない
- 呼吸を止めずにゆっくり行う
- 毎日2〜3セット続けると効果が期待できます
このストレッチが効果的な理由
テニス肘では、短橈側手根伸筋(ECRB)の腱に繰り返し負荷がかかることで微細損傷や腱の変性が生じます。
中指は短橈側手根伸筋や総指伸筋との機能的な連携が強く、中指を屈曲させながら手関節を掌屈させることで、患部となる外側上顆付着部に効率よく伸張刺激を与えることができます。
ストレッチを中止した方がよい場合
次のような場合は無理にストレッチを行わず、専門家に相談してください。
- 肘に鋭い痛みが走る
- ストレッチ後に痛みが何時間も強く残る
- 安静にしていても痛みが強い
- 肘の腫れや熱感がある
まとめ
テニス肘は「ただの使い過ぎ」と軽視されがちですが、放置すると長期間痛みに悩まされることがあります。
特に肘の外側が
- ピリッと痛む
- 物を持つと痛い
- タオルを絞ると痛い
- ペットボトルを開けるのがつらい
といった症状がある方は、早めの対応が改善への近道です。
佐々木接骨院では、エコー検査と微弱電流治療、手技療法、運動療法を組み合わせ、痛みの改善だけでなく再発予防までサポートしています。
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