自重トレーニングの効果を最大限にする必須ポイント。(スクアット編)
佐々木接骨院、院長の佐々木です。
毎日残暑厳しいですね💦
最近の僕と長男のマイブームは水風呂です。
当然シャワーも水。
冷たい水に浸かっていると涼しくなって寝付きもいい感じ^^
昨日は次女も挑戦。 みんなで涼しくなりました。
今日のブログは前回に引き続き、自重トレーニングのお話です。
今回はスクアット。
キングオブトレーニングと言われるスクアットは、とても効果の高いトレーニングでダイエットやシェイプアップを成功させるには必須のトレーニングになります。
しかし、正確に行うにはいくつかのポイントがあり、そのポイントも教える人によってさまざまなところがあります。
今回は自重でも十分に効果のあるスクアットのやり方をお話しします。
どうぞ最後までお読みいただき、日々のトレーニングに取り入れてみてください。
このページの内容
基本は四つん這い
スクアットの基本姿勢は四つん這いにあります。
この四つん這いをそのまま縦にすると、理想的なスクアットのしゃがんだ姿勢になるんですね。
スクアットの姿勢が正確に出来るといろいろなスポーツに応用できます。
スクアットのスポーツへの応用
正確なスクアットはそのままスポーツ動作への応用が可能になります。
浅くしゃがんだ状態でバットを持てば理想的なバッターの構えになります。
もう少し浅くしてラケットを構えたらテニスやバトミントンの構えになります。
ランニングフォームも手足が交互の動作になりますが、理想的なスクアットの形が基本になります。
こういった理想的な姿勢を求めるには、その理想的な姿勢になるための根本的なポイントを押さえる必要があります。
スクアットを行う上で一番大事な部分とは
先程挙げた四つん這いに話を戻します。
赤ちゃんが四つん這いになってハイハイをするときに一番力が入っているのはどの部分でしょうか?
どうしても動いている手や足を考えてしまいますよね。
この手や足を自由に動かすことを可能にするには、体の中心に力が入っていないといけません。
それはいわゆる、体幹という部分になります。
体幹の定義はいまいち曖昧ですが、ここでは横隔膜より下、お尻の穴より上、とします。
ここは赤ちゃんが四つん這いの前段階、仰向けでミルクを飲んだりオムツを変えてもらっている時から優先的に力が入っています。
赤ちゃんは腹筋運動をしているわけではありません。
無意識にお腹に力を込めて体幹、胴体を安定させているのです。
これは専門的には腹腔内圧(Intra-Abdominal Pressure=IAP) と言われている、お腹の中の圧力を上昇させている状態で、先程挙げた横隔膜とお尻の穴の間にある腹腔と言われる空間に空気を溜めて力を込めている状態になります。
日本でも昔から力を込めるための表現として、腹を据える、下っ腹に力を入れる、なんて言い方をしますよね。
おへその下にある丹田に意識を集中させる、という言い方もあります。
このような表現はまさにIAPの圧を高める、という事になるんですね。
スクアットを正確に行う上で、一番大切なのはこのIAP(腹腔内圧)の圧を高めて行う事になります。
IAPを高めるには
IAPを高めるにはお腹を膨らませて、内圧(中から外への圧力)を高める必要があります。
ここで注意しないといけないのはその膨らませ方です。
お腹を膨らませるとなると、お腹を前に突き出してどうしても腰が反ってしまいます。
ここで注意したいのが腹腔という言葉が及ぶ範囲です。
体幹というと胴体、お腹周りをイメージしますが、
腹腔とは横、後ろも含めたお腹周り360度を取り囲んだ範囲になります。
ですのでIAPを高める、というのはお腹周り、横も後ろも膨らます意識が必要です。
少し難しいですね。
練習方法としては仰向けになって横腹を軽く指で摘まむようにします。
息を吸ってお腹を膨らました時に、摘まんだ指に抵抗感を感じるように横腹を膨らせていきます。
同時に腰背中をベッドや床に押し付けるようにします。
こうすると360度、お腹周りを膨らませることが出来てIAPを高めることができます。
正確な呼吸
IAPを正確に高めてスクアットを行うには正確に呼吸を行う必要があります。
しゃがむときに息を吸ってIAPを高めて、立ち上がりながら息を吐きます。
出来たら鼻から吸って口から吐くようにします。
こういった呼吸をマストにしてスクアットを繰り返します。
足幅、しゃがむ深さ、膝の位置、目線、手の位置
〈足幅〉
足幅は肩幅と同じか少し広いくらいが良いでしょう。 目的にもよりますがこれくらいが基本になります。
つま先は少し外に向けて、時計の針が10:10分、11:05分を指すくらいの角度がちょうど良いです。
〈しゃがむ深さ〉
しゃがむ深さは大変重要な要素です。
スクアットは重さや回数を求めがちですが、しゃがむ深さを考えてトレーニングする事でその効果がさらに高まります。
当院では回数や重さよりもまず、しゃがむ深さでトレーニングの質を上げましょう、とクライアント様にお伝えしています。
理想の深さは太ももの前の部分が床と平行になるまで。
IAPを高めたまま、ここまで深くしゃがみます。
やってみると結構な深さなのが分かると思います。
ここまで深くすることで太もも裏側、お尻の筋肉がしっかりとストレッチされ、大きな刺激を与える事ができます。
〈膝の位置と重心〉
スクアットでしゃがんだ時の膝の位置はつま先より前に出ない、とよく言われてます。
これは膝だけ曲げるのではなく、股関節もしっかりと動かすための一つのポイントとして存在します。
しかし、このポイントだけ今では独り歩きしてしまい、膝をつま先より前に出さないようにして、極端な前傾姿勢やお尻を極端に突き出した姿勢になってしまう人がいます。
膝をつま先より前に出さない、というのはポイントの一つであって最重要事項ではありません。
それよりも理想的な姿勢を作るには、重心を意識したほうが良いでしょう。
立っている状態から、徐々にしゃがんで最深部で止まり、立ち上がる。
この一連の動作の中で重心の位置を変えていきます。
最初、立っているときは土踏まず付近に重心を置きます。
徐々にしゃがんでいくにしたがって重心を踵に近づけていきます。
最深部では踵を中心に重心を支え、立ち上がりながらその重心を土踏まず付近まで戻していきます。
このように重心を意識的に移動させることで自然と理想的な膝の位置をキープすることができます。
〈目線〉
スクアットに於いて目線はとても重要です。
基本的には真っすぐに前を見て、視線をキープします。
こうすることで過度な前傾姿勢になるのを防ぐことができます。
常に正面を見据えて、上体が前後にぶれないようにIAPを高めながらキープします。
〈手の位置〉
手の位置は、自分でバランスのとりやすい位置に置いてください。
前に出したり腰に当てたり、頭の後ろで組んでも構いません。
原則として先に挙げたポイントが行いやすい、バランスの取りやすいところが良いですね。
立ち上がり
立ち上がり方は最深部で理想的な姿勢がとれていれば簡単です。
そのまま立ち上がるだけで理想的な立ち上がり方になります。
最深部の姿勢が重心がつま先よりになり、膝が前に出てしまっていると膝だけが伸びて股関節が伸びない立ち上がり方になります。
逆にお尻を突き出した、前傾の強い姿勢になると上体だけ煽るような立ち上がり方になり、下半身への刺激は弱くなります。
理想的な立ち上がり方の大きなポイントとして、トリプルエクステンションと言って、
股関節、膝関節、足首
の三つの関節が同時に伸び切る、と言うのがあります。
これも最深部での姿勢が理想的ならばそのまま立ち上がることで自然と出来てしまいます。
ここで改めて認識して頂きたいのが、スポーツや日常生活動作での、構え、の意識がとても重要だという事。
素早く動く、相手を受け止める、タックルに行く、ボールを打つ、投げる、重いものを運ぶ、などその動作を行う前の構えの姿勢が理想的ならば、その後の動作もとてもスムーズに行くというわけです。
その大きな基本は赤ちゃんの仰向けの姿勢、四つん這いの姿勢になります。
赤ちゃんの発達段階での動作がそのまま、成人してからのスポーツ動作、日常生活動作に応用できるんですね。
筋力の弱い赤ちゃんが動けるのは、筋力に頼らない、とても理にかなった動作をしていると言えます。
まとめ
トレーニング=フォーム、という大原則を中心にお話ししました。
回数やセットの組み方などはいろいろアレンジしてもらえればよいと思います。
以上挙げたポイントをしっかりと意識して行えば、自重のスクアットでもとても効果が高くなります。
是非、頑張ってみてくださいね!!
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