スポーツで進学したい中高生が今からすべきトレーニング
佐々木接骨院院長の佐々木です。
僕が持っている資格は柔道整復師ともう一つはCSCSと言う資格。
簡単に言うとトレーニングの専門家で、パーソナルトレーナーと言う資格は一般の方が対象になるのに対して、CSCSはアスリート、チームが対象になります。
最近ではプロチームやトップクラスのアマチュアでは「ストレングスコーチ」、「パフォーマンスコーチ」と言う名前のポジションでCSCS資格保有者の需要が高まっており、活躍されている方も増えて来ました。
今回は柔道整復師ではなく、CSCSストレングスコーチとしての立場でブログでお話したいと思います。
中高生でスポーツを頑張っている子、競技のレベルアップをしたい子。
その競技で進学を考えている学生とその親御さんには是非読んでもらいたいお話ですので、進路を決める前に(笑)どうぞお読みください。
土台作り
スポーツで進学を考えている中高生は、当然中高でそれなりの成績、パフォーマンスを獲得している学生だと思います。
それまでは遊びの延長線上で楽しんできたスポーツが、進学先では勝利を唯一最大の目的とする、「競技」として待ち構えています。
それまでよりまた、数段階高い意識での取り組みが求められるようになるでしょう。
そこで行われる厳しい練習に耐えるためにはやはり、基本となる体の土台作りが必要になります。
特に、いわゆるセンスのある子。
何でもうまくこなしてしまう運動センスのある子は注意が必要です。
体が出来あがって行える動作がセンスで出来てしまう分、自分の発揮するスピードや力発揮に体の形成が追い付かず、故障をしてしまう可能性が高くなります。
こういった子は入学間もないころから試合に出場し、酷使されて壊れてしまうと言う側面もあります。
体の土台を今からしっかりと作り上げる事で、故障を防ぎ、高いレベルでの競技にもついていくことが出来ます。
軸の形成
体の土台と言うと下半身を連想されると思いますが、ここでは軸と言う感覚を連想して頂けたらと思います。
軸がしっかりと形成されていなければ、そこから繋がる手足をスムーズ且つスピーディに動かす事は不可能です。
こんなでんでん太鼓のイメージ。
軸を回すことで、太鼓は強く打ち鳴らされます。
手足を鍛えても、その動作は力任せのような感じになってしまい、すぐに故障を招き、それ以降の競技の伸びしろもあまり期待できません。
では体における軸とは何でしょうか?
良く言われる体幹でしょうか?
それは脊柱、背骨になります。
軸=背骨を安定させることで、体は強く故障しにくい体になります。
矢状面の安定
運動、スポーツを行う上で、体は幾つかの運動面上で動作を行います。
先ずは矢状面と言う、体を正面、まっすぐ前に向いた状態での運動面です。 動作ではお辞儀や体を後ろに反らす、腹筋や背筋運動は矢状面上での運動になります。
次は前額面と言う、体の側面を運動面上にした運動面です。体を横に倒す、手を横に広げて頭の上まで上げる動作は前額面上での運動になります。
最後は水平面。 体を回したり、回転したりする運動面です。 バッティングやフィギュアスケートの回転は水平面上の運動になります。
この中で特に大切なのは矢状面です。
この矢状面を安定させる事が背骨の安定に繋がり、矢状面を保つ力をつける事が体の土台作りに直結します。
前額面上、水平面上の運動も、先ずは矢状面上の安定を得ることが出来なければ正確に行うことは出来ません。
先ずは矢状面の安定=軸の形成、を行う。 それによって他のいろいろな動作を正確にロスなく完遂することが出来ます。
スポーツで進学したい中高生が今からすべきトレーニングその1
先ずは呼吸です。
呼吸によって体の中にある横隔膜をしっかりと機能させることで、矢状面の安定が可能になります。
仰向けに寝て、鼻から吸ってお腹を前後左右に太く膨らまします。
仰向けに寝て腰とベッドの間に隙間があったら要注意。
この隙間を無くすように腰をベッドに押し付けて、息を吸ってお腹を膨らませます。
スポーツで進学したい中高生が今からすべきトレーニングその2
次はデッドバグと言われる運動。
名前の通り、死んだ虫の様に仰向けに寝て、手足を動かします。
これ、簡単なようで正確に出来ない子は結構います。
手足を動かないようにキープし続けて、反対側を動かすのがポイントです。
この時も腰は反らさないように気を付けます。
スポーツで進学したい中高生が今からすべきトレーニングその3
次はデッドバグからレベルが上がっての寝返り運動。
これも常に矢状面を保ちながら行っていきます。
これ、簡単そうでかなり難しいです。
当院のパーソナルトレーニングでも行っておりますが、皆さん、横になって帰ってこられません(笑)
やってみると腹部周りがとても活性化するのが分かると思います。
まとめ
トレーニングと言うと、今の筋トレブームを受けて腕を太くしてムキムキになる、と考える中高生もいるかもしれません。
確かに筋肉自体を太くする、大きくする、と言うのはスポーツのパフォーマンスを上げるには必要な要素です。
しかし、土台を強固にせず、末端の部分をいくら鍛えて大きく太くしても、それは競技動作においては重りにしかならず、逆にパフォーマンスを低下させてしまう大きな要因になってしまいます。
動作改善によるスピードアップ、スキルアップも良いですが、そういったものもしっかりとした土台の上で行わなければ故障を招いてしまいます。
矢状面をしっかりと安定させ、体の剛性を高めて背骨を中心とした軸を形成することが、ジュニア期のアスリートには必要だと考えています。
当院では軸形成も含めた、成長を阻害しないジュニア世代のパーソナルトレーニングも行っております。
進学後に厳しい練習を控えている中高生、故障やケガの予防、パフォーマンスアップをしたい中高生の方はどうぞお気軽にご相談ください。
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