子供の成長期に行うストレッチ体操は危険な理由
佐々木接骨院院長、SASAKI STRENGTH & CONDETIONING代表の佐々木です。
暖かくなったと思ったら、結構寒い日も続きますね。
先日の雨でも桜は頑張って咲いているようです。
今週のどこかでお花見に行って来ようと思います🌸
今日は子供の成長期に関するお話です。
サラッとした内容ですが、保護者や指導者にはぜひ読んで頂きたい内容ですので、どうぞ最後までお読みください^^
成長期とは?
成長期とは第二次性徴と言って、体が急激に大きくなる時期の事を言います。
第一次は生後間もない頃。
この第二次性徴は個人差はありますが、一般的には小学生高学年から中学生位までの年代を指します。
その中に成長スパート(Peak Hight Velocity=PHV)と言われる、急激に身長が伸びる時期があります。
PHVが出現するのが男の子で13歳くらいで、女の子は11歳くらい。
このPHVはおよそ2年間あり、その間骨はニョキニョキと伸びて長くなっていきます。
成長期に体が硬くなる理由
この成長期は骨だけでなく、筋肉も伸びていきます。
因みに内臓や神経なども大きく発達するため、この時期をゴールデンエイジと言って運動発達の一番適した時期などと言われています。
しかし、臓器や組織の大きさがその機能の高さとは比例しない、と言う事が一般的に知られるようになってこのゴールデンエイジ理論も今では完全に論破されています。
まさか、未だに自チームの子供や親に、ゴールデンエイジとは?なんて得意げになって話している指導者やトレーナーなんていませんよね???
話がそれました💦
骨と筋肉に絞ってお話すると、骨の伸びる速さと筋肉の伸びる速さには違いがあります。
ここが成長期に体が硬くなる原因です。
骨の伸びる速さのほうが筋肉よりも速いんですね。
筋肉は骨にくっ付いています。
骨が伸びてそれに伴って筋肉も伸びてくれれば良いのですが、その速度に違いがあるために筋肉は骨の成長スピードに追い付かず、ピーンと引っ張られてしまいます。
このただでさえピーンと引っ張られている筋肉をストレッチしようとしても、そりゃあ伸びません。
これが成長期に体が硬くなる理由です。
体が硬い、と言う評価
こういったメカニズムを知らない指導者やトレーナーは、体が硬い=筋肉が硬い、として子供にある一定の評価をしてしまいます。
ケガや障害を体の硬さに結びつけてしまう事も良くある話。
この時期、体が硬いと言って無理にストレッチをすると、かえって筋肉を痛めてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
あと、こういった時期は少し動作が鈍くなったり、今まで出来ていたことが出来なくなってしまう事もあります。
これはクラムジーと言って、成長期に大きくなった体を持て余し、その操作性が低下してしまう現象です。
長くなった自分の手足に慣れるにはある一定の期間が必要になります。
それを知らずに、
「パフォーマンスレベルが落ちた」
「下手になった」
と評価されるのは、なぜそうなったか自分でもわからない子供にとってはとてもつらい事。
一番悩み、悔しい思いをしているのは当の本人なので、こんな時は成長期の体の変化による現象だと説明し、子供自身が自分の体に慣れるまで親や指導者も見守ってもらえたらと思います。
まとめ
〇成長スパートは身長が一気に伸びる。
〇筋肉より骨のほうが速く伸びる。
〇成長期に無理なストレッチは危険。
〇クラムジーを理解する。
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