一番長い日
こんにちは。
佐々木接骨院、院長の佐々木です。
今日も寒い日となった豊橋市です。
今日の午後から天気が崩れる予報ですので、洗濯物は早めに取り込んだ方が良いと考えている我が家の洗濯係です(笑)
昨日はこの地区では鬼祭りがありました。
今回のブログは体の事に関してではない、全く私的な内容になります。
ですのでご興味の無い方には全く面白くない話になりますので、どうかご了承くださいませ。
第139代
毎年2/10,11に行われる鬼祭りは、起源を1000年以上前の平安時代までさかのぼる由緒あるお祭りです。
そのお祭りでは「神役」と呼ばれるお祭りの象徴が登場し、その神役を中心にしてお祭りが執り行われます。
先日のお祭りでその神役の一人、「子鬼」の役を長男が務めさせて頂きました。
鬼祭りの主役の赤鬼、天狗と比べればその歴史は浅いのですが、それでも長男の代で第139代。初代は明治14年、大日本帝国憲法が公布される8年前の事で、「子鬼」はそれから綿々と受け継がれてきた歴史ある「神役」です。
そんな歴史のある重要な役を昨日、長男が無事務め上げることが出来ました。
本人もホッとしたようですが、僕を含めた周りの大人もみな一様にホッとしました。
鬼祭りでの子鬼の役は、その内容が子供にとっては負担がとても大きく、今の社会では虐待ともとられかねない、肉体的精神的にも苦痛を強いられます。
始まりは前年のお稚児の役から始まり、祭り三週間前から「地踏み」と呼ばれるお宮で披露する踊りの練習が毎晩行われます。
当日は重い衣装、鬼の面を着けてお宮で地踏みを奉納した後、そこから「門寄」と言う縁起物の鬼の訪問を希望する各家々を回っていきます。
その数は180件以上。
お宮を12時くらいに出て、終わるのが夜の19時くらい。
その間は摂っていいのは少量の水分のみで、ひたすら歩き走り回ります。
そんなきつい子鬼の役を、長男はしっかりとやり切ってくれました。
佐々木家としては僕の兄から始まった子鬼の役が、僕、兄の長男、次男、僕の長男でひとまず昨日完結しました。
成長
今回の子鬼で、親目線ではありますが、長男の成長をとても強く感じました。
3週間、一度も嫌がらずに練習に行き、(僕は一度サボった経験あり)大人に囲まれて堂々と自分の意見を伝え、祭り当日も痛みに耐えて何とか乗り切りました。
長男自身も、「自分しかいない」という思いもあったと思います。その辺りは僕も「お前だけの体じゃない」 と何度も伝えました。
好きなラグビーもケガの恐れのあるコンタクトは一切排除し、試合も見学。本人もつまらなかったと思いますが、そこはやはり鬼祭りを優先させました。
祭り終盤、すっかりと暗くなった街の中をしっかりと自分の足取りで歩く鬼の後ろ姿はもう「子供」とは呼べない雰囲気を漂わせていました。
今では子供の個性、気持ちを尊重した教育、指導が良しとされていますが、そんな甘っちょろいものを超越した経験によってもたらされる「責任感」といえるようなものが、ほんの少しだけ身についたかと思います。
サポート
鬼祭りを成功させるために、沢山の人が長男をサポートしてくれました。
鬼係と言われる中枢メンバーの方々は毎晩、町内の会館に集まって練習に立ち会い、長男に暖かい指導、お声をかけて頂きました。
親類縁者も長男を心身両面で強いサポートをしてくれて、長男にとってもとても心強かったと思います。
自宅に戻って何度も「よく頑張ったね!」を繰り返すうちの奥さんも相当心配していたことと思います(笑)
そんな、年齢の枠を越えた「大人の本気」をビシビシと肌で感じることが出来た、何物にも替えがたい経験をする事が出来ました。
僕も改めて周りの方、町内の方々のサポートのありがたさを感じる事が出来ました。
札木町の「子鬼」は親も成長させてくれます(笑)
最後に
長男にとっては今まで生きてきた中で一番長い日であったであろう、2020年の2月11日。
その最後は鬼係の皆さんでの胴上げで終わりました。
飲まず食わずで少しは軽くなってたかもです(笑)
今回、長男一成の「子鬼」に携わって頂いたすべての方、お宮や街で「一成頑張れー!」と応援して頂いたすべての方。
本当にありがとうございました。 只々深く深く感謝致します。
これを機に親子共々益々精進してまいります。
次はヒーローズカップ^^