頭を打った時に周りがやるべき三つの事。
こんにちは。
少し風邪を引いた院長の佐々木です。
今日は脳震盪のお話です。
脳震盪って聞いたことがあるとは思いますが、あまりなじみは無いですよね。
でも、頭を打って発症する脳震盪はスポーツの現場や日常でも受傷する可能性が高い障害です。
サッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツはもちろん、野球やバスケット,ハンドボールなどの接触があるスポーツもその可能性は高くなります。
日常でも転倒、衝突などの突発的な事で発症する事もあります。
そんな時、何も知らないと脳震盪を起こした選手を目の当たりにして、周りはオロオロしたり間違った対処法で悪化させてしまう可能性もあります。
事前に知っておくだけでももし、そういった場面に遭遇したら冷静に対処でき、自分がなってしまった時でも慌てず、混乱する事も少なくなるので少しだけですがシェアさせて頂きます。
主な症状
一番多い症状は頭痛です。
ふらつきや頭がクラクラ回る、と言う症状が脳震盪では考えられがちですが、そういった症状はそこまで多くなく、頭痛が一番多い症状になります。
なので、熱中症や元々の体調不良などを考慮してそれらの要因が考えられない場合に頭が痛いと訴える時は脳震盪も考えるべきです。
なってしまった時の対応
もしなってしまった時の対処法として、こんな事を行ってください。
①一人にしない
受傷後数時間は一人にしないようにします。
②質問
認知能力の低下は脳震盪の症状にあります。
「今日は何日?」 「今日は何曜日?」 「対戦相手は?」 「試合会場は?」
などを問いかけ、症状を確認します。 症状の深刻さでその後の復帰に掛かる時間も変わります。
③寄り添う
脳震盪後は混乱して取り乱してしまう事もあります。傍で寄り添い、落ち着かせることも大切です。
復帰
同日復帰は厳禁です。
これは本人が希望しても断固として却下します。
その理由としてはセカンドインパクトシンドロームを避けるため、というのがあります。
セカンドインパクトシンドロームとは、
脳震盪受傷後にまだ脆弱な脳に再び外力が加わると、脳が急激に腫れ、頭蓋骨で囲まれた脳は行き場を無くしてヘルニアを起こします。
そうなると昏睡状態に陥って2~5分で心肺停止。半数はそのまま死亡し助かっても重度の障害がほぼ100%で残ってしまいます。
復帰に関しては医師と相談して段階的に復帰を行う事が必要になります。
まとめ
脳震盪の予防はこれをしたら、というものがまだないのが現状です。
ですので、なってしまった時の対処がその後の復帰にとても重要になります。
自分がなっても対処法を知っていれば冷静に対応出来るでしょう。
部活やチームを預かる先生や指導者の方、大丈夫ですか?
重大な事故を防ぐ為にも、子供達も含めた意思統一が必要だと思います。