まず痛みと言うのは、痛む箇所そのものが原因、と言うわけではありません。

 

確かに急性の怪我、例えば打撲や捻挫、骨折などは痛む場所そのものが痛みを発しています。

 

しかし、急性ではない慢性の痛みは必ずしもそうと言うわけではありません。

 

長く痛みを感じている場合、その痛みを発している原因はいろいろ考えられます。

 

痛みの原因の種類

 

痛みの原因、特に慢性痛に関してはその原因は一つではないとお話しました。

 

では、その原因はどのようなものが考えられるのでしょうか?

 

それはBPSモデルというものに集約する事が出来ます。

 

痛みの科学において、最先端の知見によるこのBPSモデルと言う考え方は、痛みは単純なものではなく、いろいろな要素が絡み合っているという事を教えてくれます。

 

B・・・Biological 生物学的

P・・・Psychological 心理的

S・・・Social 社会的

 

これまでの痛みの概念として、痛い箇所に何らかの異常、損傷がありそれが痛みを感じる原因である、と言われてきました。

 

しかし、椎間板ヘルニアを手術した人がまだ痛かったり、全く痛みを感じない人に椎間板ヘルニアが存在したりと言う、これまでの考え方では説明が付かない事が多く見られるようになって、痛みの原因を一元的な見方で断定するのは困難になってきました。

 

そういった問題に対して現れたのが、このBPSモデルと言う概念です。

 

痛みは痛い箇所だけ原因ではなく、その人の心理的なもの、社会環境的なものも原因となる、というものです。

 

一元的なものが原因ではない、体に現れる症状はたくさん存在します。

 

例えば涙。

 

玉ねぎを切ったり、ほこりが煙が目に入ると涙が出ますが、心理的な変化、悲しい気持ちや感動した時、大笑いした時などでも涙は出ます。

 

痛みも同じことが言えるわけで、痛い箇所の異常だけではなく、疲労、不安、逃避などの心理的なストレス、人間関係、職場の環境など、いろいろな原因で痛みは惹起されるんですね。

 

ですので我々が患者さんの痛みを改善するには、痛い箇所だけではなく、その人の心理的な問題、社会環境的な問題も考慮しなければなりません。

 

こういった一元的ではなく、包括的な見方が痛みの改善、特に慢性痛に関しては必要ではないかと言われています。

 

 

当院の治療指針

 

当院でもBPSモデルを念頭において患者さんを診させてもらっています。

 

でもこの考え、慢性痛でなかなか改善しない患者さんに対して、

 

「あなたの原因は心理的なストレスです」

 

と簡単に言えてしまう側面があるんですね。

 

ろくに治療しないで、患部に異常がないという事で原因はストレスです、と一刀両断されてしまう可能性もあります。

 

そんなことになってしまうと、患者さん自身がまた悩み、困ってしまう事になりかねません。

 

当院では痛い箇所だけではなく、先ず体全体から痛みの原因を探り、痛みの改善に繋げる治療を行っています。

 

BPSのB・・・Biological(生物学的)と言う側面を細分化した診かたになります。

 

 

LSSNB

 

L・・・Local (患部)

患部そのものを診る診かたです。 捻挫や打撲、肉離れなどの外傷は患部が損傷しているのが明らかなので、先ずはこの診かたを中心に治療していきます。

 

S・・・Structure (構造)

体の構造的な問題に着目した診かたです。 微細な関節のズレ、硬さ、緩みなどの問題を改善していく診かたです。 柔道整復師の得意とする整復はこれに当たります。

 

S・・・Systemic (組織的)

体全体を繋がった一つの組織として考えて診る診かたです。 いわゆる整体や筋膜リリースなどはこれに当たります。痛みはからだの違う部分からの影響が原因である、と言う見方です。

 

N・・・Network (ネットワーク)

ネットワーク、いわゆる神経系にフォーカスした診かたです。力が入らない、バランスが悪いなどは体を張り巡る神経ネットワークの不具合が原因である事があります。 神経ネットワークを正常にして体の状態を向上させる治療です。

 

B・・・Brain (脳)

BPSのPとS、心理的、社会的な原因を改善する診かたがこれになります。痛みはこれまでは痛い部分、損傷個所から脳に痛みの情報が伝わって(インプット)、痛いと感じると言われてきました。

しかし、現在では脳内でいろいろな情報(心理的、社会的)をプロセスした結果、痛みとして出力(アウトプット)されている、という事が分かって来ています。

 

悩まされているその痛みは、特に慢性痛に関してはあなたが発する主観的なものである、と言えることが出来ます。

この痛みを生み出すプロセスを改善する治療がこれになります。

 

このような診方で、施術最初に体をリセットしていきます。

 

痛みを根本から改善するには体をリセットした後がとても重要になります。

 

当院の根本改善プログラムの詳細はこちらをどうぞ。

根本改善までの五つのステップ